野菜足りてますか? 野菜摂取の意識と野菜不足を解消する食生活の転換

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野菜、足りてますか?

1人あたり野菜の摂取目標量は1人あたり350gだそうです。でも、実際は70g足りていません。しかも、この10年間、向上していません。

野菜の摂取が大切だと意識している人が多いにもかかわらず、なかなか変わらないのはなぜでしょう?
そして、どうしたら食生活を変えることができるでしょうか?

野菜に関する意識調査をもとに、あらためて考えて見ましょう。

目次

野菜不足の現状

野菜摂取の目標と現状

厚生労働省が2013年に策定した「健康日本21(第二次)」の中で、成人1人あたりの野菜の摂取目標値を350g/日としました、

2023年5月31日、2024年度から10年間を計画期間とする「健康日本21(第三次)」の基本方針を公表しましたが、その説明資料の中で、二次の最終評価時点(令和元年)において281g/日であり、約70g足りず、この間ほとんど増えておらず、目標に達していないことから、引き続き摂取目標を350g/日とされています。

また、果物の摂取量も考慮する必要があり、現状では99g/日しか摂れていませんが、目標を200gと、現状の2倍としています。

1日1人当たり野菜摂取量の推移
(資料)厚生労働省「国民健康・栄養調査」注:野菜類であり、緑黄色野菜、その他の野菜、野菜ジュース、漬け物の合計値

野菜不足のリスク

野菜が不足するとどうなるのでしょうか?

野菜が不足すると、以下のような症状が引き起こされる可能性があります。

  • 腸内環境が悪化する
  • 肌が荒れやすくなる
  • 疲れやすくなる
  • 免疫力の低下を招く
  • 便秘になりやすくなる
  • 肩こりやイライラなどの不調が出る
  • 生活習慣病のリスクが高まる

野菜には、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれており、これらが不足すると身体に悪影響を及ぼすことがあるため、野菜の摂取は重要です。特に、緑黄色野菜は、カロテンやビタミンCなどの栄養素が豊富で、健康維持に役立つとされています。

2023年野菜と家庭菜園に関する調査(タキイ種苗)に見る野菜摂取の意識

タキイ種苗は、8月31日の「やさいの日」を前に全国の20歳以上の男女600人を対象に、「2023年度 野菜と家庭菜園に関する調査」を行い、「野菜」にまつわるイメージ評価や、野菜作り(家庭菜園/ベランダ菜園)の関心度や実践状況等ついての調査結果を公表しました。

8割以上が野菜摂取を重視

普段の食生活で野菜の摂取の重視度について聞いたところ、「かなり重視している」が32%、「ある程度重視している」が52%で、合わせて84.2%が重視していると回答しました。

ただし、2022年度の調査結果は86.4%だったことから、やや減少したことになります。
食料品を含む様々なものが値上げされる中で、消費者の節約意識が高まる中で、やや影響を受けた可能性はあるものの、野菜重視意識は依然として高いと言えるでしょう。

値上げ野菜を減らした人は7%にとどまる

2022年頃から様々な商品の値上げが相次ぎ、野菜も例外ではありませんが、節約志向が高まるなかで、「野菜」の支出を減らした人は18.0%で、「野菜」については減らした人は7.3%にとどまり、むしろ増えた人が最も多いという結果でした。これは、野菜摂取を重視しており、他を削ってでも野菜を買おうとする意識を持つ人が多いようです。

3割強は野菜摂取が不足していると感じている

野菜摂取を重視している人が多いものの、実際に「十分に食べている」のは14.5%にとどまっています。「かなり重視している」人のうちの半分にも満たないことになります。

野菜不足を自覚している人が32.2%(「かなり不足」(5.3%)「やや不足」(26.8%)の合計)で、2022年度よりやや増加しました。 「ある程度は食べている」も加えると85.5%が十分ではないと感じています。こちらも、83.8%だった昨年よりやや増加しました。

野菜を十分に取れていない理由:1位は「野菜は量をたくさん食べられないから」

野菜摂取を重視している人が多いにもかかわらず、実際には野菜を十分に食べていない理由について聞いたところ、「野菜は量をたくさん食べられないから」が36.3%で最も高く、次いで「日頃の食事で野菜を使った料理を食べる機会が少ないから」(26.4%)、「自分があまり野菜を好きではないから」(21.8%)などとなっています。

その他にも、野菜を選んで購入し、料理することについて、「よくわからない」や「面倒」、「時間がない」といった理由も少なくないという結果となっています。

野菜摂取目標量が未達成の認知は3割、追加摂取意向は半数近く

冒頭に触れたように、国が推奨する野菜摂取量は350gですが、日本人の平均摂取量は約290gと目標量に60g達していません。このことを知っていた人は29.5%で、2022年の結果(60.2%)からほぼ半減してしまいました。

しかし、不足分を追加摂取しようと意欲を示す人は、半数近くに上りました。

野菜を選ぶときに重視しているのは「新鮮」「安さ」「美味しさ」

野菜を食べる、あるいは購入する際に重視しているのは「新鮮であること」(64.8%)、「価格の安さ」(62.7%)、 「味のおいしさ」(57.2%)と、この3つが昨年と同じく上位を占めました。
野菜摂取を重視するものの、物価高騰の影響から「価格の安さ」を重視する傾向が強まりました。

「新鮮であること」を重視するのは、年齢が上になるほど鮮度にこだわり、「味のおいしさ」を重視するのは子育て差第の女性に多いという傾向が見られます。

野菜をたくさん食べることが当たり前の暮らしに

野菜をもっと食べた方が良いことは、多くの人が「わかってはいる」ことだと思います。
それでもなかなか食生活を変えられない、あるいは一時意識して増やしても、継続できないことが多いのではないでしょうか?

食生活を変える1歩をなかなか踏み出せない人たちに対して、普通は簡単にできることから始めましょう!と、ハードルの低いことから提案するのが定石かと思います。

でも、あえてここでは、ハードルの高いことを提案します。
いっそのこと思い切って、大きな一歩で一度ハードルを乗り越えれば、必然的に野菜をたくさん食べる生活に切り替わり、その食生活が継続するはずです。

体験型農園・市民農園・家庭菜園で自分で野菜を作る

最もハードルが高いと自覚しつつ、あえて提案したいのは、「自分で野菜を作ってみてはいかがですか?」ということです。

自分で栽培し、収穫した野菜は、必然的に食べるしかありません。多く採れたからと言って、むやみに捨てるなんてことはできません。食べ切れなければ、ご近所さんに配るかもしれませんが、そうすれば、ご近所さんが多く野菜を食べることになるので、それも良いかと思います。

ではどこで栽培したよいかというと、自宅の庭にスペースがあればそこでの家庭菜園、なければ体験型農園や市民農園を利用するという選択肢があります。

この中で、体験型農園は、農家などのプロの方が栽培方法について、年間を通して指導してくれて、20~30種類の野菜を栽培、収穫することができます。全く初めての方でも失敗も少なく、たくさんの野菜を収穫することができますので、最もお奨めの方法です。

市民農園や家庭菜園は、初心者が誰にも教わらずに、農具や資材・種苗も用意しなくてはならないので、かなりハードルが高いと言えます。

体験型農園がどういうものかについて、詳しくは下の関連記事で解説しています。JAでは、自ら開設・運営するものや、農家が開設・運営する農園を支援するなどの取り組みもしています。

農家が開設・運営する「農業体験農園」は、全国の協会があり、下のサイトを参照して、もし近くに農園があればぜひ、ご利用を検討してみてください。

その他、民間企業による体験農園などあり、様々な形で自ら野菜を作る選択肢はあります。

定期的にファーマーズマーケット(農産物直売所)に通う

スーパーでも当然野菜を買うことができますが、基本的に野菜は農産物直売で買うことにして、定期的に通うことを習慣にしてしまえば、野菜を買うために行くので、必然的に野菜の購入量が増えます。

なるべくなら、品揃えの豊富やファーマーズマーケット(大型の農産物直売所)に行って、スーパーには売っていない珍しい野菜もよく見かけることができますので、豊富な野菜から選ぶ楽しみを味わって下さい。すぐ近くにそのような店舗が無い場合も、少し足を伸ばしてでも、行く価値はあると思います。

ファーマーズマーケットは、ほとんどの野菜が新鮮で安いことが特徴です。それは地域の農家さんが、直接野菜を持ち込んで販売することで、収穫から店頭に並ぶまでの時間が短いために新鮮で、中間マージンがかからないので安く販売することができます。

全国のJAでは多くのファーマーズマーケットを開設しています。下のリンクでお近くのファーマーズマーケットを検索してみてください。

その他にも、農家が個人や共同で開設している直売所、あるいは道の駅にも大型の直売所を設置しているところが多くあります。お好みの直売所を見付けて、定期的に通うようになれば、確実に食生活が良い方向に変わるでしょう。

野菜の定期宅配を利用する

野菜の宅配サービスは、いろんなものがありますが、その都度注文するサービスではなく、定期的に届く宅配、つまりサブスクサービスを利用すれば、必然的に十分な野菜を摂る食生活になります。

まずは、お試しでいくつか購入してみて、気に入ったサービスの定期宅配を利用するのがよいでしょう。

坂ノ途中 「お野菜セット定期宅配」

450種類以上の、農薬・化学肥料に頼らずに育てられた野菜を、毎週、または、隔週で届けてくれます。

季節を通じてさまざまな野菜に出会える「旬のお野菜セット」と、使い方に困らない定番のものを中心とした「きほんのお野菜セット」の2セットから選べます。

ご家族の人数に合わせて、「少なめSサイズ」「定番Mサイズ」「多めLサイズ」から選べます。

はじめての方は3回送料無料となっています。

初回限定:お野菜お試しセット【坂ノ途中】

無農薬野菜 ミレー 「定期野菜セット」

季節ごとに美味しい野菜と果物を、毎週または隔週で届けてくれる「定期野菜セット」が好評です。

「季節の野菜と果物盛りだくさんセット」(3~5名向け、14~16種類)と、「季節の野菜セット」(1~3名向け、12~14種類程度)」の2種類があります。

初めての方向けに、野菜と卵・肉7品が入った「お試しセット」もあります。

無農薬野菜の無料お試し定期コース

ビオ・マルシェ 有機野菜・オーガニック食材宅配「ビオ・マルシェの野菜セット」

ビオ・マルシェの野菜セットは、有機農業を広げていくために、有機JAS認証取得の有機野菜だけを届けてくれます。

野菜と果物、卵などの組合せ方が異なる「多菜セット」「いきいきセット」「フルーティーセット」「ゆうきだいすきセット」の4種の野菜セットから選ぶことができます。

野菜以外のオーガニック食材の品揃えも豊富です。

旬の有機野菜とオーガニック食材をお届け。有機野菜の宅配 ビオ・マルシェ

オイシックス・ラ・大地 「定期ボックス」

毎週おすすめの食材を届けてくれるサービスで、野菜については「旬野菜コース」や「畑まるごとセットコース」「子ども安心コース」があり、その他のコースもあります。

旬の野菜に加えて、豆腐、肉、魚、乾物、惣菜などがセットになっていて、この食材を使って料理が作れるよう、レシピも付いています。

まずは、リーズナブルな「お試しセット」があります。

安心食材をお届け 大地を守る会のお試し野菜セット送料無料で1,980円から

まとめ:野菜不足解消のためには大きな1歩を

野菜不足を自覚し、野菜をもっと食べた方がいいと思っている人が多いにもかかわらず、実際にはなかなか改善が進みません。

例えて言うならダイエットと同じで、始めてもすぐに挫折する人や一時頑張っても痩せても継続できずにリバウンドしてしまう人が多いように、野菜の摂取も継続が大切なことは頭ではわかっていることですので、必然的に継続するような状況を作り出してしまう、大きな一歩を踏み出すことが、野菜不足解消には最善の方法ではないでしょうか。

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