今さら聞けないFP3級の基本中の基本:そんなあなたに送る入門ガイド

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多くの人が資産運用や家計管理に関心を持つ今日、FP3級の資格はその基礎知識を学ぶ絶好の機会です。しかし、「そんな常識的なことを今さら聞けない…」と感じている方も少なくありません。そんなあなたに、この記事はFP3級の基本中の基本から詳しく解説します。私たちは、初めて学ぶ方でも安心して理解できるように、FP3級に関する疑問を明確にしていきます。

この記事で分かること

  • FP3級とはどんな資格か
  • FP3級の資格がカバーする基本的な知識エリア
  • 試験の概要と勉強法
  • 資格取得後にどのように活かすことができるのか

資格を取得することで、自分自身の金融リテラシーを高め、将来にわたって賢い資産運用や家計管理が可能になります。この記事を通じて、FP3級試験の準備を始める最初の一歩を踏み出しましょう。

目次

FP3級とは:資格の概要と魅力

ファイナンシャルプランナーとは

ファイナンシャルプランナー(FP)とは、財務目標達成のための計画とアドバイスを提供する専門家です。彼らは、貯蓄、投資、税金などの管理を通じて、個人や企業をサポートします。

日本FP協会では、ファイナンシャルプランナーを以下のように説明しています。

人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。

日本FP協会「ファイナンシャル・プランナー(FP)とは

FP資格種類と関係

FP3級について説明する前に、FP資格全般について説明する必要があるでしょう。

FP資格には、国家資格の1~3級の「FP技能士」と、民間資格の「AFP」と「CFP」があります。

国家資格のFP技能士の資格試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2つの団体が実施しています。これは、有効期限がなく、更新の必要もありません。

民間資格のAFPとCFPの資格試験は、日本FP協会が実施しています。こちらは資格の有効期限があり、資格を更新するためには、資格の認定後に定められる継続教育期間中(おおよそ2年間)に、AFPは15単位以上、CFPは30単位以上を取得する必要があります。

FP資格試験は、いきなり2級から受けることも可能です。ただし、認定研修の修了者、もしくは実務経験2年以上という条件が付きます。

国家資格民間資格
資格種類難易度資格種類難易度
1級FP技能士CFP高い
2級FP技能士やや高いAFPやや高い
3級FP技能士やや低い

FP3級とは

FP3級(ファイナンシャル・プランニング技能検定3級)とは、家計の健全な管理や資産運用など、個人の金融に関する基本的な知識と技能を証明する資格です。この資格は、貯蓄から保険、税金、投資まで、私たちの日常生活に密接に関連する幅広いテーマをカバーしています。

「今さら聞けない…」と感じるかもしれない基本的な知識から、もう少し踏み込んだ内容まで、FP3級は金融リテラシーの入門として最適な資格です。なぜなら、この資格を通じて得られる知識は、日々の生活で直接役立つものだからです。例えば、適切な保険商品の選び方を理解することで、無駄な保険料を削減し、家計を守ることができます。また、基本的な投資知識を身につけることで、将来のための資産形成にもつながります。

FP資格全般のところで説明したように、FP3級はFP資格の入門編の位置付けです。合格率も高く、比較的難易度は低いと言えるでしょう。言い換えれば、職業としてのファイナンシャルプランナーをめざすには、FP2級以上をめざすべきでしょう。

ただし、FP資格は税理士や弁護士のような独占業務がありません。FP資格を持たなくても「ファイナンシャルプランナー」を名乗って業務を行うことも可能です。

FP3級の資格取得を目指すことは、単に試験に合格すること以上の価値があります。それは、自分自身と家族の未来をより良いものにするための、実用的な知識を身につけることに他なりません。FP3級の基本から、効果的な勉強法、資格取得後の活かし方まで、あなたを完全サポートします。

FP3級の試験では、個人の資産運用や家計管理に必要な、幅広い知識が問われます。具体的には、以下のようなカテゴリーに分けられます。

  • ライフプランニングと資金計画:将来の目標設定やそれに必要な資金計画の立て方を学びます。例えば、結婚、子育て、住宅購入、教育費の計画など、人生の大きなイベントに向けた資金計画がこれにあたります。
  • リスク管理と保険:さまざまなリスク(病気、事故、失業など)から自身や家族を守るための保険の選び方や、保険商品の基本について学びます。
  • 金融資産運用:貯蓄、株式、債券、投資信託など、さまざまな金融商品の特性とリスク、資産運用の基本的な考え方を習得します。
  • 税金:所得税、住民税、相続税など、日常生活に関わる税金の基本知識と、税金対策について学びます。
  • 不動産:不動産の購入、売却、賃貸に関わる基礎知識、住宅ローンの種類や選び方、不動産投資の基本について学びます。

これらの知識エリアを網羅することで、FP3級はあなたの資産運用や家計管理に関する基本的な理解を深めるとともに、より具体的な計画を立てるための土台となります。また、日々の金融判断に自信を持ち、将来にわたって安定した経済生活を送るためのスキルを身に付けることができます。

ファイナンシャルプランナーでなくても必須の教養

自分はファイナンシャルプランナーでもないし、将来なるつもりもないから関係ないと思ったあなた、それは違います。FP3級の金融の基礎知識は、世の中で生きていくうえで必須の教養なのです。

それなのに、多くの大人が、その基礎知識を十分に持たずに、社会生活を送っているのが現状です。それは、“お金”に関することは、学校で教えてくれないからです。

なぜか、大学で経済学や経営学等を専攻しない限り、“お金”に関する教育をまともに受けることはありません。それどころか、“お金”という生きるうえで非常に大事なことについて、何か賤しいかのような印象を植え付ける教育が横行しています。

だからこそ、“お金”に関する知識は、自ら学ぶ必要があるのです。FP3級は、だれもが身につけるべき必須の金融の基礎知識なのです。

効果的なFP3級試験対策

FP3級試験は、金融リテラシーの基礎を問うもので、幅広い範囲の知識が要求されます。試験に効率よく合格するためには、戦略的な準備が必要です。ここでは、FP3級試験の概要と、合格に向けた効果的な勉強法を紹介します。

試験の概要

FP3級試験は、主に選択問題で構成され、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、税金、不動産、相続と贈与の6つの領域から出題されます。試験時間は90分で60問前後の問題が出題されます。

CBT試験方式に移行しましたが、出題形式や問題数、合格基準点、実技試験の内容は従来のままです。

CBT方式への移行

3級FP技能検定にあたっては、きんざいは2023年10月1日より、日本FP協会は2024年4月より、CBT試験方式に移行しました。これにともなって、従来のペーパー方式の試験は廃止されました。また、試験時間も120分から90分に短縮されました。

CBT(Computer Based Testing)試験方式とは、パソコンを使用して受検する試験方式のことです。画面に表示される試験問題にマウスやキーボードを使用して解答します。

CBT方式への移行によって、全国約215地区にある約330会場のなかから自分で好きな会場を選べるようになりました。

また、自分の好きな時期や都合のいいタイミングで受検できます。CBT方式ではCBTテストセンターが開いていればいつでも受検できます。ただし、CBT試験の休止期間がありますので、それぞれの試験実施団体のサイトで確認してください。

勉強法のポイント

  1. 試験範囲の確認:まず、FP3級の公式テキストや試験概要を確認し、試験範囲を把握します。全体像を理解することで、効率的な学習計画を立てることができます。
  2. 計画的な学習スケジュールの作成:試験日までの期間を見据え、定期的な学習スケジュールを作成します。毎日一定時間を確保し、焦点を絞った学習を心がけましょう。
  3. 過去問の活用:過去の試験問題を解くことで、試験の形式や問われる知識の範囲に慣れることができます。また、自分の弱点を特定し、重点的に勉強するための指針となります。
  4. 参考書や問題集の選択:市販されている参考書や問題集の中から、自分に合ったものを選びましょう。わかりやすさやカバーしている範囲を重視して選択すると良いでしょう。
  5. グループ学習の検討:可能であれば、同じ目標を持つ仲間とのグループ学習を検討します。互いに知識を共有し合い、モチベーションの維持にもつながります。

効果的な試験対策を行うことで、FP3級試験の準備はもちろん、金融知識全般の理解を深めることができます。このガイドが、あなたのFP3級試験合格への一歩となることを願っています。

学習の対象となる情報は毎年更新されています、参考書を選ぶ際にも、最新版を手に入れて学習する必要があるでしょう。
次に紹介するテキストは、2024年5月に最新版が出版されたばかりで、最新情報が盛り込まれています。

FP3級試験の構成と出題範囲

FP3級試験は、ファイナンシャル・プランニングに関する基本的な知識とスキルを問う試験です。試験内容は広範にわたり、個人の資産運用や家計管理に関する基礎から、税金、保険、相続などの専門知識までが含まれます。試験は一般的に、次のような構成で出題されます。

1.ライフプランニングと資金計画

  • 必要となる資金計画
  • 教育資金や住宅購入など、具体的な資金計画の立て方

2.リスク管理と保険

  • 各種保険商品の特徴と選択基準
  • 保険を用いたリスクマネジメントの基本

3.金融資産運用

  • 株式、債券、投資信託などの金融商品の特性
  • 資産運用の基本原則とリスク管理

4.税金

  • 所得税、住民税、相続税などの基本的な税金知識
  • 税金対策と節税方法

5.不動産

  • 不動産取引の基本
  • 住宅ローンの種類と選択ポイント

6.相続と贈与

  • 相続手続きの流れと相続税の計算方法
  • 贈与税の基礎知識

学習のポイント

  • 過去問題を解析する:過去の試験問題を分析し、出題傾向と重点領域を把握します。頻出トピックには特に注意を払い、理解を深めることが重要です。
  • 理解と暗記のバランス:法律や税率など、暗記が必要な部分と、概念や原則を理解する必要がある部分のバランスを取りながら学習を進めます。
  • 具体例で学ぶ:実生活の事例を用いて学習することで、理論だけでなく、実際に知識を活用する力を養います。

FP3級試験の準備をする際には、これらの構成と出題範囲を念頭に置き、全体的な理解を深めることが合格への鍵となります。試験対策としては、各領域ごとに均等な時間を割り当て、理解度を徐々に高めていくことをお勧めします。

まとめと次のステップ

この記事では、「今さら聞けないFP3級の基本中の基本:そんなあなたに送る入門ガイド」と題して、FP3級試験の概要、学習方法、試験対策、そして資格取得後の活用方法までを網羅的に解説しました。ここで重要なポイントを再確認しましょう。

  • FP3級試験は、個人の資産運用や家計管理に関する基本的な知識と技能を認定する資格試験です。
  • 効率的な学習計画の立案、過去問の活用、そして試験当日の心構えが、試験合格の鍵となります。
  • 資格取得後は、個人生活での賢明な金融判断や職業生活でのキャリアアップに直結する知識として活用できます。

FP3級試験で得た知識と資格の活かし方

個人生活での活用

資産管理と家計の最適化:FP3級の資格を活かして、自身や家族の資産管理をより効率的に行うことができます。例えば、保険の見直しや投資計画の策定、税金対策など、日常生活における金融決定をより賢明に行うことができるようになります。

ライフプランの策定:長期的な視点でライフプランを策定し、目標達成のための資金計画を立てることができます。これにより、教育費、住宅購入、退職後の生活など、人生の各ステージにおいて安心して計画を進めることが可能となります。

仕事での活用

キャリアアップ:FP3級の資格は、金融業界はもちろん、幅広いビジネスフィールドで評価されます。金融知識を必要とする職種での就職や昇進、転職に有利に働くことが期待できます。

次はFP2級へ

FP3級は、あくまでも基礎知識です。FP3級に合格したならば、次のFP2級やAFPを目指しましょう。
FP2級試験の受験資格の1つに、FP3級技能検定合格者があり、これを満たしたことになります。

FP2級と3級では、学科試験の科目は同じですが、実技試験の内容や出題形式、合格基準などが異なります。特に、実技試験において、実用スキルが問われ、難易度があがります。

次のアクションプランのすすめ

  1. 学習計画の作成:まずは、自身のライフスタイルに合わせた学習計画を立て、定期的な学習習慣を身につけましょう。
  2. 資料収集:FP3級試験に関連する公式テキストや参考書、オンラインリソースを収集し、学習の幅を広げてください。
  3. 過去問の解析:過去の試験問題に取り組むことで、試験の傾向と対策を把握し、実際の試験に備えます。
  4. 実践的な活用:学んだ知識を日常生活や仕事に積極的に活用し、実践的なスキルを身につけましょう。

FP3級試験の合格は、ただの通過点ではありません。それは、より質の高い生活を送り、キャリアの可能性を広げるためのステップです。この記事が、あなたのFP3級試験準備と、その先の豊かな未来への一助となれば幸いです。

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